Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  
<< November 2017 >>
RECOMMEND
歌う思い出
歌う思い出 (JUGEMレビュー »)
パロック(アントワーヌ)
<< さんさんオペラコンサート<10周年記念公演>「皇帝とウグイス」レポート 〜その2〜 | main |
さんさんオペラコンサート<10周年記念公演>「皇帝とウグイス」レポート 〜その3〜
category: レポート | author: sansanmusic
0
    いよいよ第3幕、最終章です。

    皇帝は舞台中央奥の椅子にぐったりと横たわっています。

    (口上)皇帝はナイチンゲールを失ってからだんだんと元気がなくなり、とうとう重い病に伏せってしまいました。すると皇帝に恨みを持つ幽霊たちが夜な夜な皇帝の枕元にやってきます。そして死神が皇帝の命をもらい受けようと現れ、皇帝の印である冠を取り上げ、皇帝の剣も奪ってしまいました。



    幽霊:お前の枕元に集まった者を思い出すがいい、そして震え上がるがいい























    皇帝:何だ、お前たちはだれだ!

    幽霊:みんなお前のしてきたこと、決して消えることはない、よく聞いて怖さを思い知るがいい
    皇帝:私は何も知らない、見たくもない、聴きたくもない!楽士たち、音楽を!


    ナイチンゲール:ああ、私はここにおります、皇帝陛下、宮殿のお庭がどんなに美しいか、歌って差し上げようと思って参りました。間もなく夜も明けます、光と香り、星とバラが一つになります。

    ナイチンゲールが皇帝の為に歌います...

    〜ああ、星はかがやき、バラは白い、壁の向こうに静かな秘密の庭が〜









    〜皇帝の冠をかぶり、皇帝の剣と旗を持っている死神が現れ〜












    死神:...ああ、聞きほれてしまう、お前の歌にうっとりしてしまう。

    ..なぜ、やめる? もっと歌え!

    ナイチンゲール:...では、皇帝に冠をお返しください、そうしたら歌いましょう。




    死神:冠を返せと? ...よろしい、すぐに返そう、ほら。(皇帝に冠を返す) さあ、歌ってくれ、もう一度。

    ナイチンゲール:皇帝の剣もお返しください。そうしたら夜が明けるまで歌いましょう。

    死神:わかった、わかった、みんな返す。
    もう一度、歌ってくれ。

    ナイチンゲール:
    〜死者たちは墓場で静かに眠っている、ああ、すべて静まり返っている。使者たちは静かに眠る、光は青白く、墓石の上で消えていく。悲しげな月が忘れられた墓を照らし出す〜

    皇帝:ああ、すばらしい歌だ、私は元気になった どうかここにいてほしい、最高の栄誉を取らせよう
    ナイチンゲール:いえ、いえ、私はもうこの上ない贈り物をいただきました。私はあなたの眼に涙を見ました。ああ、私はあなたさまの涙を忘れません。毎晩、暗くなったら歌いにまいりましょう、朝まで、夜明けまでここで歌いましょう。














    ナイチンゲールの素敵な歌声によって死神は去り、皇帝は以前の様に元気を取り戻すことができました。





    舞台が明るくなりシーンは変わります。

    皇帝の廷臣と民衆が集まり、皇帝が深い眠りから起きてこないことを嘆き悲しんでいるようですが、、、


    廷臣: ..陛下が起きてこない、あれだけ弱っていたからな…

    廷臣: 今回ばかりは、もう駄目だろう..



    民衆:そんなあ、皇帝はいつも私たちのことを考えてくださっていたのですよね?
    廷臣: ああ、もちろんだ。われらのことなどもう家族のように…

    廷臣: 優しさならどの国にも負けなかったであろうお方だ

    廷臣: おそらく歴代で一番の皇帝だろう
    廷臣: 皆の憧れであった
    廷臣: あの陛下が…信じられん。本当に立派なお方だったのに…
    廷臣: 私の力不足、陛下よどうかお許しください…



    廷臣: ..それにしても、陛下の声がもう聞けなくなるとなると…

    廷臣: さみしいものだな、あのすばらしい陛下が…
    廷臣: 陛下がいなくなるというのか…
    廷臣: 優しい心をお持ちだったが、まさか、最後の願いが鳥とは…
    民衆:え?
    廷臣: ふむ、一時はどうなることかと、今回ばかりは頭を抱えたな、それにしても…
    廷臣: よくしゃべるお方だったが…
    廷臣: 何をおっしゃってるのかよくわからなかった
    廷臣: なんというか、肩の荷が下りたというか…
    廷臣: ほっとしたというか
    廷臣: 心が落ち着くというか

    廷臣: なんだか、、、



    廷臣達: …嬉しい〜!!


    廷臣: ほんっとうに、手の焼けるお方だった!
    廷臣: 今回はなにをおっしゃるかと思ったら、鳥だぞ!鳥!
    廷臣: まったく、いくら困らせれば気がすむのだ
    廷臣: 世間知らずなんかではない!馬鹿だ!馬鹿!歴代で一番ひどい皇帝だ!
    廷臣: 憧れなど誰もしなかっただろう!
    廷臣: 優しさのかけらもなく!…
    民衆: ...陛下はどんなお方で?
    廷臣達:馬鹿皇帝だ!

    民衆:馬鹿皇帝!?
    廷臣: もう、今日は宴にしよう!
    廷臣: 食って飲んで、次の皇帝のことでも考えよう!
    廷臣: それがいい!皆も来い!今日は奢りだ!
    全員: おおー!(歓喜)

    廷臣達と民衆は笑顔で宴に向かおうとすると、、、


    皇帝: みんな!!

    廷臣達:...!?!?!?


    皇帝: お〜は〜よ〜う!!




    遠くで漁師の歌声が聞こえる...

    〜太陽の光とともに夜は明けた 森では鳥たちが歌い出す さあお聞き、展の精霊たちの声を〜




    (口上)...こうして皇帝は、ナイチンゲールの歌で命を取りとめ、元のように元気になることができました。そればかりでなく、えばりくさった恐ろしい皇帝であることをやめて、民のことを大切に考える、頼もしい皇帝に変わりました。ナイチンゲールはいつまでもその美しい声で、だれもを元気に楽しくする歌を歌い続けました。人々は機械では追いつけない、自然の素晴らしさを改めて感じ取り、水と緑を大事にし、虫も鳥も獣たちも自然の中の生き物を愛し、人と人の温かい関わりを忘れない国を作るように努めたということです。  




    〜フィナーレに続きます〜
    - | - | - | PAGE TOP↑
    SELECTED ENTRIES
    CATEGORIES
    ARCHIVES
    LINKS
    PROFILE
    OTHERS
    SEARCH